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プロダクトの概要


この記事の内容

総合的なサービス可用性のモニタリング

アプリケーションの分散がますます進んでいくにつれ、ネットワーク上でのエンドユーザーの体験の可視化は困難になっています。

ネットワークインフラが利用可能であっても、多くの要因がサービス体験に影響を与えます:

  • クライアントのネットワークインフラは正常に機能していますが、ビジネスにとって不可欠なサービスにアクセスできないまたは遅延とエンドユーザーから不満が上がっています。。
  • As 極めて重要なビジネスサービスがクライアントのデジタルトランスフォーメーションに伴い変更する中、エンドユーザーが良好な体験を得られるようにすることが重要です。
  • さらに社内のITチームは特にSaaSやクラウドに移行する際に、ユーザーがビジネスにとって不可欠なアプリケーションやサービスをどのように利用しているか、より良い可視化を必要としています。

昨今の監視ソリューションの市場について

ネットワークの現在と未来のあり方は、ネットワークの観測性と知性を高めるより良いアプローチにかかっています。

市場にネットワーク観測可能なソリューションが多く存在していますが、十分なインサイトが得られないのはなぜでしょうか?

技術特化のモニタリング
ベンダーは、自社の技術で監視とアラートのツールを提供しているので、なぜ他が必要なのでしょうか?
  • ベンダーのツールは、自社の技術スタックを監視するのには適していますが、その技術の境界を越えて見ることはできません。マルチベンダー環境では、複数のツールが存在するため、テクノロジー間の引き継ぎに課題が発生します。
  • ベンダーツールでは、イベントとアラートを機能させることは非常に限られます。
オープンソースの集約ツール
ネットワークとインフラのモニタリングには、多数のDIYアプローチがありますが、なぜ支払う必要があるのでしょうか?
  • オープンソースの監視ツールの構築、チューニングとその維持は、至難な技です。さらにレポーティング、分析、データの可視化などを考えると、それ以上に困難です。貴社のコアビジネスを監視ツールの構築と保守以外に注力いただきたいです。
  • またオープンソースのツールを新しい技術に応用させることは非常に難しいことで、そのために適切な人材のアサインも困難です。
サードパーティーのオーバーレイ監視サービス
オーバーレイ監視ソリューションは、ユーザー体験をさらに可視化することができますが、それには限界があります。
  • サードパーティのオーバーレイ監視ツールは、エンドユーザーがネットワーク経由でアプリケーションにアクセスする際の体験を可視化することができます。
  • 商用モデル、分岐点、帯域幅の制限により、これらのソリューションが必ずしも適しているとは限りません。
  • オーバーレイ監視ツールとネットワークベンダーツール間のデータの関連付けは非常に困難になる可能性があります。

NTTのアプローチ - Service Experience Insights

Service Experience Insightsは、クラウド、オンプレミスを問わず、複数拠点のネットワークから重要なビジネスにおけるクリティカルなアプリケーションにアクセスする際のユーザー体験を常時モニタリングします。

Service Experience Insightsは、主に以下のユースケースをサポートします:

  1. エッジロケーションとSaaS、クラウド、またはオンプレミスのターゲット間におけるpingロス、レイテンシ、ジッタ、およびpingの往復時間を含む経路の常時モニタリング
  2. エッジロケーションと、クラウドまたはオンプレミスのターゲット間のスピードテストモニタリング
  3. インターネット経路の検出及びエッジロケーションからターゲットまでのルートの表示とモニタリング

Service Experience Insightsは、ネットワークのメトリック情報と組み合わせて、ネットワークの正常性とユーザー体験の全体像を提供します。


システム概要

Service Experience Insightsは、エージェントとターゲット間を常時モニタリングするため、簡単にデプロイできる柔軟なシステムを提供します。

  • ネットワーク全体に軽量なプロービングエージェントをデプロイすることが可能です。
  • ネットワークにロジカルに対応した高度なプロービングポリシーを作成できます。
  • スタンドアローンのダッシュボードまたはNTTのサービスポータルで、リアルタイムおよび時系列の監視データを可視化することができます。

包括的で高信頼性、かつお手頃な価格のネットワークサービス体験モニタリングツール

急速に進化するネットワーク・トポロジーや変化する顧客のビジネス要件を、顧客が求める粒度でモニタリングできる柔軟性

ベンダーやトポロジーに依存しない、クライアントのユースケースごとに対応できるように設計されたソリューション

NTTの管理するネットワーク上で観測できるレイヤーを提供するために設計された、簡単にデプロイかつ利用できるSaaSベースのプラットフォーム

エージェント

エージェントは、ビジネスに不可欠なサービスへのネットワークトラフィックの品質を常時監視するために、合成プローブトラフィックをインターネットエンドポイントや他のエージェントに送信するように設定できる軽量のプロービングソフトウェアです。

エージェントは、合成プローブトラフィックをインターネットエンドポイントやネットワーク内の他のエージェントに定期的に送信するように設定されています。 この合成トラフィックは、実際のネットワークトラフィックの動作を模倣し、ネットワークの品質とパフォーマンスをテストするために使用されます。合成トラフィックを送信することで、エージェントはネットワークの問題が重大になる前に検出できます。

多種多様なネットワーク環境でのデプロイをサポートするさまざまなエージェントソフトウェアを提供します。

スタティックエージェント

アプリケーションホスティング型ネットワークアプライアンス向け

CiscoとJuniperのアプリケーションホスティングルータとスイッチ上のDockerコンテナにエージェントをデプロイできます。

スタティックエージェント

専用ネットワークデバイス向け

CiscoとJuniperのアプリケーションホスティングルータとスイッチ上のDockerコンテナにエージェントをデプロイできます。

クラウドエージェント

データセンターおよびクラウド環境向け

パブリックまたはプライベートクラウド環境にVMエージェントをデプロイできます。

モバイルエージェント

モバイルエンドユーザー端末向け

Windows、MacOS、Androidにネイティブアプリケーションとしてエージェントをデプロイできます - セルフインストールとエンドポイント管理をサポート。

エージェントは、さまざまなICMP、HTTP、UDP、Speed Testの合成トラフィックを送信するように設定できます。これにより、エージェントは色々なタイプのネットワークトラフィックをシミュレートし、遅延、パケットロス、帯域幅、スループットなど、ネットワークのさまざまな側面をテストすることができます。

エージェントは、ビジネスにとって重要なサービスやサーバーなど、ネットワーク内の特定のエンドポイントやホストに合成トラフィックを送信するように設定することができます。これにより、エージェントはこれらのサービスのパフォーマンスを監視し、サービスの可用性や品質に影響を与える可能性のあるあらゆる問題を検出することができます。 また、エージェントは、一般のウェブサイトやクラウドサービスなど、外部のエンドポイントに合成トラフィックを送信するように設定することができます。これにより、エージェントは、クラウドアプリケーションやサードパーティーのサービスなど、ネットワークのパフォーマンスに影響を与える可能性のある外部サービスのパフォーマンスを監視することができます。


ターゲット

ターゲットは、エージェントからの合成プロービングトラフィックのICMP、HTTP、UDP、およびスピードテストのエンドポイントです。

ターゲットの種類

Service Experience Insightは非マネージドターゲットマネージドターゲットをサポートします。

  • 非マネージドターゲットは、エージェントから合成プロービングトラフィックを受信するパブリックIPアドレスとドメインです。
  • マネージドターゲットは、他のエージェントから合成プロービングトラフィックを受信する、ターゲット機能が有効になっているエージェントです。
  • プロービングプロトコルと利用可能なメトリックは、ターゲットの種類によって異なります。


ターゲットの種類別プロトコル

ICMP HTTP UDP スピードテスト
非マネージドターゲット --
マネージドターゲット --


対応プロトコル別のメトリクス
ICMP HTTP UDP スピードテスト
ジッター(ms) --
ロス(%) -- --
HTTPの可用性(%) -- -- --
HTTPリクエスト応答時間(ms) -- -- --
接続設定 DNS ルックアップ(ms) -- -- --
初回接続(ms) -- -- --
SSL(ms) -- -- --
リクエスト応答 リクエスト送信(ms) -- -- --
TTFB待ち時間(ms) -- -- --
コンテンツのダウンロード(ms) -- -- --
Hopsレイテンシー(ms) --
プロービング間隔(デフォルト) 30 秒 60 秒 30 秒 1 時間
プロービング間隔(カスタム) 1 秒 to 10 分 30 秒 to 10 分 100 ミリ秒 to 10 分 1, 6, 12, 24 時間
プロービング継続時間 NA NA NA 3, 8, or 10 秒


プロービング割り当て

プロービング割り当ては、エージェントとターゲット間の合成監視トラフィックをトリガーするために設定可能なポリシーです

  • 複数のプロービング割り当ては、各テナントのダッシュボードで作成され、地域コントローラに保存されます。
  • プロービング割り当ては以下の通り定義することが可能です:

プロービングの設定
  • プロービング割り当ては、設定を一度保存して有効にすると、選択されたエージェントにプロービング設定が実行されます。
  • プロービング設定によって、エージェントは、プロービング割り当てで定義したターゲット、希望のプロービング方法、各ターゲットにプロービングする頻度が指示されます。
  • プロービング割り当ては、ターゲットの追加や削除、経路検出の有効化、プロービング間隔の変更などを行うことができます。
  • コントローラーは60秒ごとに各エージェントにUDPatesを送信します。
  • 新しいメトリクスがダッシュボードに表示されるまで最大5分ほどかかる場合があります。

プロービングセッションとプロービングイベント
  • プロービングセッションとは、1つのエージェントが1つのターゲットに対して、プロービングパケットを送信するための設定です。
  • プロービングイベントとは、プロービングセッションにおいてプロービングパケットが送信される各インスタンスのことです。


アラート

  • アラート機能により、Service Experience Insightsのユーザーは、プロアクティブなパフォーマンス監視、問題の特定、および迅速な解決を通じて、サービス品質とユーザー満足度を向上させることができます。
  • Service Experience Insightsのアラート機能を使用することで、エージェントからターゲットまでのパフォーマンスを常時監視するしきい値ベースのアラートポリシーを作成できます。これらのポリシーは、観測中のメトリックがイベント期間中にしきい値を超えた場合、アラートとアラート通知をトリガーします。レイテンシ、ジッター、ロス、HTTPターゲットの可用性、WiFi信号強度、エージェントの接続などを監視するためにアラートポリシーを作成します。アラートポリシーによってトリガーされる、アラートのトリガー条件と通知チャネルを設定します。
  • アラートは時系列に格納され、アラートテーブルにリストされます。各アラートには、イベント前、中、および後に観測対象メトリックとしきい値を示すアラートページへリンクされます。アラートテーブルから検索するか、通知からクリックして表示できます。
  • 単一のエージェントからターゲットへの経路のアラートを受信するか、エージェントとターゲットグループを使って、特定の地域やネットワークセグメントに特化した問題を識別するアラートをトリガーすることができます。
  • Webhookまたはメール経由でアラートを購読できます。Webhookを使用することで、Slackチャンネルに自動ポストなど、リアルタイム通知を受信できます。Webhookを購読して、アラートポリシーでグループ化されたアラートのJSONファイルを受信できます。既存のシステムと組み合わせて、SMSメッセージの送信やチケット管理ツールでのチケット作成などタスクの自動化ができます。


ユーザー管理

ユーザー管理では、管理者、共同管理者が各プロジェクトへのユーザーアクセスを管理することができます。

  • ユーザーロールは、ダッシュボードの機能およびリソースの読み取り/書き込み権限を定義します。
  • ユーザーはプロジェクトごとに追加できます。
  • 新規ユーザーにはログイン認証とMFAの設定を求める招待メールが送信されます。
  • すでに別のプロジェクトにログインしている既存のユーザーや、企業のSAML連携によって追加されたユーザーのために、ロースの紐付けを作成します。
    • ロールの紐付けを使用することで、管理者は既存ユーザーをプロジェクト招待を送らずに、プロジェクトに直接ユーザーを追加することができます。
    • ロールの紐付けは企業のSAML連携によって、ユーザーをプロジェクトに追加することもできます。


アクティビティログ

  • アクティビティログは、システムによって記録されたリソース、メトリクス、およびユーザーへの変更をフィルタリングして表示することを可能です。
  • ログは招待したユーザーがプロジェクトに参加したとき、エージェントがプロービング割り当てに追加されたときなどの変更を記録しますが、ダッシュボードの他の場所にあるメトリクスデータを複製するものではありません。
  • ログを使用するには、表示期間と以下のフィルターを指定する必要があります:
    • カテゴリー:新規作成、削除、更新などの変更。
    • サービス:
      • IAMはユーザー、サービスアカウント+キーおよびグループに対するシステムのIDおよび認証サービスです。このサービスをフィルターすることで、ユーザー招待、アカウント認証、更新と削除のアクティビティログを表示できます。
      • モニタリングはエージェントとターゲット間のメトリクスデータ収集をするサービスです。このサービスをフィルターすることで、データ収集ログを表示することができます。
      • エージェント、ターゲット、グループ、プロービング割り当てのようなリソースは、サービスごとに管理されています。サービスをフィルターすることで、リソースの作成/削除、更新、設定ログを表示できます。
    • ユーザー:変更ログをユーザーごとにソートすることができます。
Service Experience Insights - Updated: 2023-06-07 22:38-UTC